ブラックバス

〓〓〓〓〓〓.gif
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブラックバスは、スズキ目 スズキ亜目 サンフィッシュ科の淡水魚のうち、オオクチバス(オオクチクロマス)、コクチバス(コクチクロマス)などの総称。特に、日本での分布が広く個体数が多いオオクチバスを主に指す場合が多い。主にゲームフィッシングの対象魚として世界的に人気が高い。昨今、木村拓哉や反町隆史などがテレビ番組でバスフィッシングを見せるなどして人気が出た。ブラックバス釣りの愛好家は、バサー と呼ばれる。

ブラックバスの体は、その名前に反し特別黒いわけではなく、少なくとも同じ淡水魚のコイに比べてもまだ黒い部分は少ない。これは、同じく「バス」と呼ばれている魚類(ストライプド/ホワイトバス、ピーコックバスなど。ちなみに分類学的には決してこれらが近いわけではない)の中で比較的黒い色が強いためにこう呼ばれている。

成魚では体長は20~70cm。オオクチバスは、湖や池、沼などの沿岸部にすみ、水草の茂った場所で単独生活する。産卵は5~7月で、オスが卵と孵化仔魚を約1か月間保護する。


バスフィッシング
ブラックバスは、体長の割に引きが強いことや、季節によって一定のパターンをもって行動することから、釣りの対象魚として人気がある。日本で50cm以上の物は「ランカーサイズ」としてバサーを魅了する。

ルアーを使った釣りには一定のルールの下に行われるトーナメントと呼ばれる競技会があり、バス釣りのプロ選手が存在する。競技会では基本的に、各参加者が一定時間内に釣り上げたブラックバスの中から、一定の匹数の合計重量を競い、勝敗を決めるのが主流。

日本での分布と歴史
日本には1925年に実業家 赤星鉄馬がアメリカのオレゴン州から移入して箱根の芦ノ湖に放流したのが最初とされる。これは食用、釣り対象魚として養殖の容易な魚であることから政府の許可の下に行われた試みであった。

1965年に移入された芦ノ湖の漁業権を管理する神奈川県は、ブラックバス(オオクチバス、コクチバスその他のオオクチバス属の魚をいう)の卵も含め、移植をしてはならないとした(神奈川県内水面漁業調整規則第30条の2)。

魚食性が強いため、生態系への影響およびこれによる漁業被害が問題視されるようになり、1970年代に無許可での放流が禁止されるようになったが、その後も様々な原因により生息域を拡大。90年代初頭には沖縄県を除く全ての都道府県で無許可での放流が禁止されたが、オオクチバスは、北海道を除くすべての都府県で生息が確認されている。  また、スモールマウスバス、オオクチバスの亜種であるフロリダオオクチバスの拡散に関しては、無許可での放流が禁止された後に拡がっているものであり、特にスモールマウスバスに関しては、他の放流魚の魚種の種苗の産地ではないところから拡散していることから混入の可能性は否定される為、明らかな不法放流により拡がっているといえる。「取締りが不十分である」との意見があるが、取締りが不十分なことを理由に不法放流を擁護するかのような考えの者もいる。

日本で合法的に放流されている自然湖は、オオクチバスの漁業権が認められている神奈川県の芦ノ湖、山梨県の河口湖、山中湖、西湖の4湖のみ。また新潟県や琵琶湖など再放流を禁止した県、湖、川などもある。

また、上記データに対して、「魚食性は鯉、ブルーギルなど他の魚種のほうが強い場合もあり、バスだけが原因ではない。

バサーによる問題行動
ゲリラ放流
バサーの中に、将来そこを釣り場とすることを目的として、条例を無視し故意にバスを放流するいわゆる「ゲリラ放流」を行う犯罪者がいる(いた)とされ、このことがブラックバス(オオクチバス、オオクチバスの亜種フロリダバス、コクチバス)の全国的拡散の原因の1つであるといわれる。
生態系への影響を考慮しない行動であり、明らかな違法行為であり、またキャッチアンドリリースの精神に反する反倫理的なものであるとの主張がある。
ゲリラ放流に関しては、バスフィッシングブームが巻き起こったころに、釣具製造業者、釣具販売店等が販売(売上)向上のために行っていた可能性はあるものの、決定的な証拠は挙がっていない。
釣り場およびその周辺への環境(自然環境、生活環境)への影響
他の多くの釣りでも同様であるが、釣り場周辺におけるゴミの残留が問題となっている。ブラックバス釣りは釣り人の人口が多く、それに比例して捨てられるゴミが多いというだけでなく、ルアー釣りの特性上、釣り針が障害物に引っかかるいわゆる根がかりが大変多く、ブラックバス釣りが盛んな釣り場では水中や水辺の障害物に大変多くのルアーや釣り糸が引っかかった状態で放置されていることが多い。釣り場に残される釣り糸はルアー釣りの如何に関らず鳥の足に引っかかるなどの野生生物への影響が指摘されており、ルアーの大きな釣り針は人にとっても危険なものとなりえる。またソフトプラスチックから作られるワームなどのソフトルアーからは環境ホルモンが溶出しているとの指摘もある。

経済魚としてのブラックバス
ブラックバスの害魚論が問題になっている一方、河口湖や山中湖などブラックバスを漁業指定対象魚とし、入漁料徴収の対象としている湖もある。これらの湖をはじめ、全国にはブラックバスフィッシングの愛好家を対象とするビジネスを展開する多数の事業者(貸しボート業、売店、飲食施設、宿泊施設等)があり、地域経済の中心にこの魚を置いているところも少なくない。また、ブラックバス愛好家は日本釣振興会によれば300万人に上るといわれており、少なくとも最も愛好家の多い釣りであると見て間違いないだろう。これは、ブラックバスが釣魚としては優秀であるからだ。 先の環境省による「外来生物法(主務大臣は環境および農林水産大臣)」にもとづくオオクチバスとコクチバスの特定外来生物指定は、「釣り自体やキャッチアンドリリースを規制するものではない。」との小泉純一郎内閣総理大臣と各主務大臣名での質問主意書の回答を受け、バス業界を中心とするバス擁護派は『日本における「ブラックバス及びキャッチアンドリリース」が公式に認められたこととなった』と主張している。

輸入等の禁止
環境省は、こういった事態を重く見て2005年6月より施行された「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」で、ブラックバスの一種である「オオクチバス」および「コクチバス」の輸入、飼養、運搬、移殖を、原則として禁止することになった。
因みに、採択のさいに環境省オオクチバス小グループ会合において釣り関係者、魚類学者、環境省がさらにこの問題をオオクチバス合同調査委員会を立ち上げて、指定に際して生ずる諸問題について話し合いを半年かけて進める予定であったが、小池百合子環境大臣の「鶴の一声」によって、ブラックバスの選定が決定的となったために、バス釣り関係者の強い反発を招いた。

ブラックバスの習性として、オスがメスの卵に放精後、他のオスが卵に近付くのを阻む習性があることから、体格が大きく強いオスを精子が体外に出ないようにする手術で不妊化させ、そのオスに積極的に卵の受精を妨害させようという計画もある。滋賀県水産試験場で研究されているこの方法では、体長30cmを超える大型の個体を捕獲して不妊化させることで、相当数の受精を妨害できると見ている。これにより旺盛なバスの繁殖率を低下させ、また一括駆除などと違い環境への悪影響も無いことから期待を集めている。

また、ブラックバスを普通に釣ってリリースしても、その1割は死ぬ、あるいは早死にすると言われており、結果的に釣るという行為そのものもブラックバスの増加に抑止を多少かけているとも言えることから、駆除にはより環境負荷の少ない釣りという手段が最適であり、外来生物法における防除に際してはバス愛好家への理解と協力が求められていた、と言われている。

その一方で、従来は駆逐のために捕獲後は廃棄処分されていたこれらバスを、積極的に食材として消費することで、従来は有志による捕獲作業に加え、「食べるための消費」を促進させようという運動もある。一般に清流以外の河川や沼などに住む魚は泥臭いと言われてはいるが、バスは白身で、皮に多少くせはあるもののけして不味くはない魚である(淡水魚のなかでもかなりうまいという話も)とされており、琵琶湖近辺などでは試験的にこれらバス料理を取り入れる動きも見られる。

美味さ  ★ ★ ★ ★
食べ方 ?
美味くない、普通食べない。

バス料理愛好家などからは、揚げ物(フライ)・焼き物(ソテー)・煮物・ムニエル等が推奨されている。また琵琶湖近辺には、特産の鮒寿司と同様ななれずしを作り、ビワスズキという名称で試験的に販売しているところもある。ただ淡水魚の常として寄生虫の問題が在るため、生(刺身など)で食べることには向かない。





posted by さかな博士 at 22:25 | 湖・川の魚
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。