ハス

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ハス(魚偏に時)とは、コイ目・コイ科・ダニオ亜科・ハス属に分類される淡水魚の一種。東アジアと日本に分布し、コイ科魚類としては珍しい完全な魚食性の魚。

特徴
全長30cmほどで、オスの方がメスより大きい。下顎が上顎より前に突き出ていて、口が上向きに大きく裂け、唇が左右と前で「へ」の字に計三度折れ曲がる。目は小さく、他のコイ科魚類に比べて背中側に寄っている。この独特の風貌で他の魚と容易に区別できる。

頭部を除いた体つきはオイカワに似て、前後に細長く、左右も平たく側扁し、尻びれが三角形に大きく発達する。体色は背中が青みを帯び、体側から腹部にかけては銀白色である。


主に河川の中流-下流や平野部の湖沼に棲息する。食性は肉食性で、アユ、コイ科魚類、ハゼ類などの小魚を積極的に追い回し捕食する。独特の形状に発達した口も、くわえた魚を逃がさないための適応とみられる。


動作は敏捷で、小魚を追い回す時や川を遡る時、驚いた時などはよく水面上にジャンプする。また琵琶湖での生態調査では、一つの地点から放流した標識個体が一月でほぼ湖全体に分散してしまったことが報告されており、長距離の遊泳力にも優れることが窺える。


繁殖期は6月-7月頃で、この時期のオスはオイカワに似た婚姻色が現れる。湖や川の浅瀬にオスとメスが多数集まり、砂礫の中に産卵する。孵化した稚魚は成魚ほど口が裂けておらず、ケンミジンコなどのプランクトンを捕食するが、成長に従って口が大きく裂け、魚食性が強くなる。寿命は飼育下で7年ほどである。


ハスはコイ科魚類、そして日本在来の淡水魚でも数少ない完全な魚食性の魚で、淡水域の食物連鎖の上位に立つ。日本在来の魚食性淡水魚はドンコやカワアナゴ、カジカ類など待ち伏せ型が多いが、ハスは遊泳力が高い点でも唯一といえる存在だった。


分布と種分化
日本国内の自然分布は琵琶湖・淀川水系と福井県の三方五湖に限られる。しかし20世紀後半頃からアユなど有用魚種の放流に混じって各地に広がり、関東地方や中国地方、九州などにも分布するようになった。今日では流れの比較的緩やかな水域ではポピュラーな魚のひとつとなっている。一部では食害の報告もあったが、他の外来種のほうがクローズアップされやすいためか、それほど問題とはされていない。


日本以外ではアムール川水系、朝鮮半島、長江水系からインドシナ半島北部にかけても分布する。4ヶ所の分布域ではそれぞれ亜種に区分されている。

日本

アムール川

朝鮮半島、長江からインドシナ半島、海南島 :

別名
淀川流域ではオイカワを「ハス」、ハスを「ケタバス」と呼ぶ。標準和名との混乱があるので注意を要する。また、その風貌から「オニヤマベ」と呼ぶ事もある。


利用
警戒心が強く、動きが機敏で引きの力も強いため、分布域ではルアーなどによる釣りの対象として人気がある。釣りの他にも刺し網や投網などで漁獲される。



美味さ ★ ★ ★ ★ ★
食べ方 塩焼き・天ぷら・唐揚げ・南蛮漬け
美味しい!

身は白身で、塩焼き、天ぷら、唐揚げ、南蛮漬けなどで食べられる。生息数が多い琵琶湖周辺では鮮魚店でも販売されている。

posted by さかな博士 at 10:14 | 湖・川の魚

コイ

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コイ(鯉)とは、コイ目・コイ科に分類される魚。急流でない川や池などに生息する淡水魚である。


特徴
外見はフナに似るが、頭や目が体に対して小さく、口もとに2対の口ひげがある。体長は 60 cm 程度だがまれに 1 m を超すものもいる。飼育された個体は体高が高く、動きも遅いが、野生の個体は体高が低くスマートな体つきで、動きもわりと速い。

もともとは中央アジアが原産だが、環境適応性が高く、現在は世界中に分布している。なお日本のコイは大昔に中国から移入された「史前帰化動物」とされたこともあったが、琵琶湖など各地に野生のコイが分布し、第三紀の地層から化石も発見されていることから、やはり古来から日本に自然分布していたとされた。


生態
川の中流や下流、池、湖などの淡水域に生息する。飼育されたコイは流れのある浅瀬でも泳ぎまわるが、野生のコイは流れのあまりない深みにひそんでおり、産卵期以外はあまり浅瀬に上がってこない。滝を登るということがよく言われるが、コイはジャンプが下手で滝を登ることはない。ただし小型の物は2m程度の高さまでジャンプすることがある。

生命力は極めて強い、長寿であるのはさることながら、汚い水でも平気で生きられる程の環境適応能力があり、しかも水から上げてしばらく水の無いところで置いていても、他の魚に比べて長時間生きられるようである。

食性は雑食性で、水草、貝類、ミミズ、昆虫類、甲殻類などなんでも食べる。口に歯はないが、のどに咽頭歯という歯があり、これで硬い貝殻なども砕き割ってのみこむ。なお、コイには胃がない。

産卵期は春から初夏にかけてで、この時期になると大きなコイが浅瀬に集まり、バシャバシャと水音を立てながら水草に産卵・放精をおこなう。一度の産卵数は50万-60万ほどもある。卵は付着性で水草などにくっつき、数日のうちにふ化する。

稚魚はしばらく浅場で過ごすが、成長につれ深場に移動する。魚にしては長寿の部類で、平均20年以上、まれに70年を超す。鱗の年輪から推定された最長寿命記録は220年だが、これは信憑性が疑問視されている。


文化
黒以外のコイを色鯉(イロゴイ)、特に赤い鯉を緋鯉(ヒゴイ)、特に鑑賞魚として色彩や斑点など、体色を改良されたものを錦鯉(ニシキゴイ)という。特に錦鯉にはその模様によって多くの品種があり、紅白、大正三色、昭和三色、黄金、浅黄などがある。

錦鯉は飼育用として人気が高く、斑点模様、色彩の鮮やかさ、大きさ、体型を価値基準として高額で取引されている。また、鱗が大きくて部分的にしかないドイツゴイも移入されている。

また、錦鯉は日本の国魚である(後述、錦鯉を参照)。これに対して、ふつうの黒色のコイは烏鯉(カラスゴイ)または黒鯉(クロゴイ)、特に野生のコイはノゴイとよばれる。なお飼育型のコイは尾びれの下半分が赤く染まっているものが多く見られる。

コイは飼育だけでなく、川やダムなどに放流されることも多い。コイは体が大きくて見栄えがするため、「コイが住めるほどきれいな」水域という趣旨で自治体レベルでの放流もよく行われる。しかし、コイはもともと汚染に強いので、「コイがすんでいる=きれいな水」ではない。

市街地の汚れた河川を上から眺めれば、ボラと放流されたコイばかりが目につくということが多々ある。しかもコイは各種水生生物を貪欲に食べてしまうので、往々にして河川環境の単純化を招く。生物多様性の観点からすれば、もともとコイがいない水域にコイを放流するのは有害ですらある。

釣りの対象魚としては、日本の湖沼河川においてバスフィッシング、ヘラブナ釣りなどに並んで人気のある魚で、釣り場では置き竿を林立させている光景が良く見られる。

鯉はやはり大きく育つ点に釣魚としての魅力があり、その強力な引きに醍醐味がある一方、中小型はビギナーでも楽しめる。狙い方は練り餌を用いた吸い込み釣りや、ぶっこみ釣り、浮き釣りが基本だが、まれに多魚種狙いであたることもある。

餌は甲殻類やミミズ、タニシ、そしてサツマイモや、マッシュポテトに小麦粉を加えた練り餌など、バリエーションは多彩である。竿やリール、糸などは強力なものが必要だが、高い道具は必ずしも必要ではない。しかし、専門に狙っていくとやはり高級な道具を使ったほうが良い。基本的に回遊している鯉を待ち伏せるような「待ち」の釣りなので、のめり込んだ人は夜どおし狙うことも多い。


中国では、「鯉が滝を登りきると龍になる登龍門という言い伝えがあり、古来より尊ばれた。その概念が日本にも伝わり、江戸時代に武家では子弟の立身出世のため、武士の庭先で端午の節句(旧暦5月5日)あたりの梅雨期の雨の日に鯉を模した鯉幟(こいのぼり)を飾る風習があった。

明治に入って四民平等政策により武家身分が廃止され、鯉幟は一般に普及した。現在ではグレゴリオ暦(新暦)5月5日に引き続き行なわれている。

プロ野球の広島東洋カープの球団名は、広島城の異名・鯉城(りじょう)にちなむ。


美味さ  ★ ★ ★ ★ ★
食べ方  アライ・コイコク・甘露煮
毒     胆嚢(たんのう)に毒性あり

コイは生命力が強い魚で、滋養があるとされ、妊婦などの栄養補強にもよいとされる。

食材としてのコイは、福島県からの出荷量が最多である。

捕獲したコイはきれいな水を入れたバケツの中に半日-1日程入れて泥を抜かないと泥くさい。捌く時は濡れた布巾等で目を塞ぐとおとなしくなる。

ただしコイの胆嚢(苦玉)は苦く、これをつぶすと身に苦味が回るため注意して捌かなければならない。そればかりか胆嚢には毒性があり下痢や嘔吐をすることがある。その反面、視カ低下やかすみ目などに効果があるとされ、鯉胆(りたん)という生薬名で錠剤にしたものが販売されている。

日本では鯉こく(味噌で煮込んだ汁)、うま煮(切り身をさとう醤油で甘辛く煮付けたもの)、甘露煮にしたり、さらには洗いにして酢味噌や山葵醤油を付けて食べる。また、鱗を唐揚げし、スナック菓子のように食べることもある。中華ではから揚げにしてあんをかけて食べる。

中欧や東欧では古くからよく食べられており、ポーランドでは伝統的なクリスマスの夕食にはコイが欠かせない。東欧系ユダヤ教徒の魚料理「ゲフィルテ・フィッシュ」の素材としても、コイがよく用いられた。しかし北米では、コイは水底で餌を漁るために泥臭いとして敬遠されており、釣り(遊漁)の対象魚とはされても食材として扱われることは極めて稀である。


錦鯉

日本庭園にて錦鯉は、普通の鯉を観賞用に養殖した変種である。

中国の西晋時代(4世紀)の書に、さまざまな色の鯉について言及されているが、錦鯉を育てることは19世紀の新潟県で始まったと一般的に考えられている。田で働く農民が、一部の鯉が他のものより明るい色をしているのに気づき、それを捕まえて育てたとされる。

(通常であれば他よりも明るい色は鳥やその他の捕食者に見つかりやすいため、その魚は生存しにくくなる。)それ以降養殖は進み、20世紀までには数多くの模様が開発された。もっとも顕著なものは赤と白の「紅白」と呼ばれるものである。1914年の東京博覧会に出品されるまでは、開発の程度が世に知られることはなかった。この東京博覧会から、錦鯉への関心は日本中で爆発的に広まった。

さらに、錦鯉を飼う娯楽はプラスチック袋の発明以降世界に広まり、飛行機や船の技術の進歩により、錦鯉の輸出は速く安全なものとなった。これらの要因により、錦鯉を低い損耗率で、世界中へ輸出できるようになった。錦鯉は今や、ほとんどのペットショップで広く売られており、専門のディーラーを通せば特に高い品質のものを買うこともできる。

なお、以後新潟県では錦鯉の養殖が国内でも有数に盛んになるが、2004年の新潟県中越地震により、旧山古志村を始め、一時壊滅的な被害を受けている。また、コイヘルペスウイルスにより廃業になった業者もいる。


錦鯉の変種
錦鯉の変種は、その色、模様、鱗の有無で見分けることができる。まず主な色としては、白、黒、赤、青、緑、黄色、紫およびクリーム色がある。また、錦鯉には鱗に金属のような光沢があるものがあるが、こういったものは金鱗・銀鱗と呼ばれる。

また、ほとんど全ての種に対して鱗のない変種がある。日本のブリーダーはそれらをドイツゴイと呼んでおり、日本産の錦鯉とドイツ産のカガミゴイを交配することで鱗のない変種を作り出している。

それらドイツゴイには側面に大きな鱗を持つものもいるが、まったく鱗のないものもいる。また、バタフライコイ(1980年代に開発された、長くゆったりと垂れるひれが特徴的)は、実際にはアジアコイとの交配種であり、本物の錦鯉とはみなされていない。

可能な変種は限りないが、ブリーダーは特定のカテゴリーで識別し命名している。もっとも知られたカテゴリーは御三家である。御三家とは、紅白、大正三色、および昭和三色の三つである。日本のブリーダーは錦鯉を育てることにかけては何世代もの知識と経験を有している。どの個体が数百ドルの値打ちがあり、どれが数千ドルになるかすら分かっているのだ。


主な錦鯉の品種一覧名前のついた主な変種は次の通り:

紅白 − 白い肌に赤い模様がある。最もポピュラーな品種。
大正三色 − 白い肌に赤と黒の模様がある。
昭和三色 − 黒い肌に赤と白の模様がある。
浅黄 − 上面に薄青い鱗があり、下部に赤い鱗がある。
秋水 − 部分的に鱗がついた浅黄の変種。
べっ甲 − 白、赤、黄色の肌に黒い模様がある。
移り物 − 赤、白、または黄色の模様がある黒いもの。
五色 − ほとんど黒で、赤、茶色、青のアクセントが入ったもの。
黄金 − 無地のもの。普通のものか金属光沢がある。色には赤、橙、プラチナ、黄、クリームなど。
変わり物 − その他のタイプのもの。


鯉の飼育
普通の鯉は頑丈な魚で、錦鯉もその頑丈さを受け継いでいる。小さな器から大きな屋外の池までどんな場所でも飼える。ただし、鯉は90センチメートルまで育つことがあるため、鯉の大きさに見合う水槽または池が必要になる。

伝統的な屋内用アクアリウムは、丸いプラスチックの桶ほどには好ましくない。鯉は冷たい水を好む魚であるため、夏に水が暖かくなる地方では池を1メートル以上の深さにするのが望ましい。冬に寒くなる地方では、全体が凍ってしまわないように池を少なくとも1.5メートルにするのは良い考えである。空気バブラーと桶形ヒーターを備えた広い場所に置くのもよい。

錦鯉は明るい色をしているので、捕食者に対しては格好の標的となる。紅白は池の深緑色に対比したとき、視覚的な晩餐のベルのようなものである。サギ、カワセミ、アライグマ、ネコ、キツネ、およびアナグマなどには、池中の鯉を食べつくしてしまう能力があると言ってもよい。

適切に設計された屋外の池は、サギが立てないだけの深さと、哺乳類の手が届かないような水面上のオーバーハング、および上空からの視線を遮るために上を覆う木陰を備えている。

池の上面を網やワイヤーで囲う必要もあるかもしれない。但し、山間に近い場合、稀に絶滅危惧種の水辺を好む野鳥がかかる事があり網は避けた方が良い。また池は、水を清潔に保つためのポンプと濾過システムを備えていなければならない。

鯉は底で餌をとる魚であるが、沈む餌は食べ残しが水質を悪化させるおそれがあるため、単に栄養バランスが取れているだけではなく、水に浮くように作られているも餌を与えると飼育の手間がかからないとされる。

水に浮く餌を与える場合には彼らが餌を水面近くで餌を食べている間に、寄生虫や潰瘍がないかチェックすることもできる。鯉は餌をくれる人を識別するので、餌の時間になると集まってくる。

彼らは手から餌を食べるように教えることもできる。冬には消化器系の動きが遅くなりほとんど停止するので、餌はほとんど食べなくなり、底の水草をかじる程度になる。春になり水が温まるまでは食欲は戻らない。

日本では1990年代ころから観賞魚として熱帯魚が主流になってきているが、海外では錦鯉人気が上がってきている。インターネットの普及に従い、インターネット販売も広まっている。

産卵、孵化、稚魚の飼育などの方法は金魚と同じでよい。ある程度成長するまで金魚との識別が困難であるため、鯉と金魚を区別したい場合は、金魚と別の容器で飼育することが望ましい。


錦鯉の放流と生態系の破壊問題
近年環境問題が重視されるようになって河川の環境保護等に力が注がれている。そうした活動のうちに自然の河川に魚を放流する事業があるが中には地元の固有種とは関係の無い錦鯉等本来自然界に存在すべきでない改良品種までもが放流される事が多くなっている。

錦鯉の自然界への放流に因って地元の固有種との交雑が起こり、何万年もかけて築かれてきた固有種の絶滅が懸念されている(遺伝子汚染)。この放流問題は人間の自然への観念の低下によりまたブラックバス問題の影になって余り重視されていない。

このことは人間が自然を固有の歴史ある貴重な財産であることを忘れ、単にきれいにならば、単に魚がいれば良いなどと考えるようになったのが原因と指摘する声もある。

この問題はメダカに関してもいえることである
posted by さかな博士 at 02:54 | 湖・川の魚

ナマズ

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ナマズ(鯰)は、ナマズ目ナマズ科、あるいはコイ目ナマズ亜目ナマズ科に属する淡水魚。頭と口が大きく、目が小さい。口ひげは4本(稚魚は6本)。鱗がなく、粘液で体表が覆われている。全長は30〜50cm。また、ナマズは、ナマズ目に属する魚類の総称でもある。


同属の魚は、世界に約17種があり、日本には、マナマズ、ビワコオオナマズ、イワトコナマズの3種が在来種として生息する。一般にナマズと呼ばれる魚はマナマズを指し、後の2種は琵琶湖固有種である。

霞ヶ浦には北アメリカ原産のチャネルキャットフィッシュ(通称アメリカナマズ)が、沖縄には東南アジア原産のヒレナマズが定着し、外来生物法の規制対象となっている。

また、ギギやギバチ、アカザなどの在来魚のほか、鑑賞魚として人気があるコリドラスやプレコもナマズ目である。


生態
川の流れのゆるやかな中・下流域の淵や、湖沼、池の泥中に生息する。 夜行性であり、昼間は物陰にじっとしている。肉食魚であり、小魚やエビ、カエルなどを捕食する。非常に貪欲で、ほとんど自分の体と変わらない大きさのものも丸飲みにする。

ナマズは5月はじめから梅雨にかけて産卵を行う。産卵期には群れをなして浅い水域に集まり、水草などに産卵する。



美味さ  ★ ★ ★ ★
食べ方 ?
普通食べない

身は白身でクセが少なく、フライや蒲焼きなどにすると美味である。ただし日本では現在、京都府や滋賀県また関東では埼玉県など一部の地域を除き、一般的には食材としての市場での流通が目的で捕獲されることは少なく、そのため、養殖が行われて食用に出荷しているところもある。

しかし、市場で流通する量は少ない。ただし、かつては農村部などを中心に、自家消費のため捕獲が行なわれる地域が多かった。また、蒲鉾の原料として使われたこともあった。

一方、アメリカ合衆国南部ではフライなどにして淡水産のナマズ類を広く食用にし、市場で多くが流通し、アメリカ産のほか養殖されたベトナム産も流通している。


ナマズと文化
日本では市場で多く流通している食用魚ではないとはいえ、食用に捕獲されることが多かったことから、古くからその姿がユーモラスに思われ、親しまれてきたとはいえる。このため、伝統的な郷土玩具でもナマズを題材にしたものが見られる。近代以降は漫画で描かれる題材ともされ、小学館の漫画雑誌の一部でも、ナマズを模ったシンボルマークが用いられ、表紙などに描かれている。


禅の問答では、ぬめった皮膚のナマズを表面が滑らかなヒョウタンでいかに押さえるかを絵画で問うものがあり、ヒョウタンを持った人物とナマズとが描かれたそのような絵画を「瓢鯰図(ひょうねんず)」という。

ナマズを釣りの対象とする場合、その肉食で貪欲な性質を利用し、小型のカエルを釣り餌として、片足から吊り下げる形で釣り針に通して付け、それを水面で上下に動かす、「ぽかん釣り」と呼ばれる方法が用いられる。

日本では、地震の前にナマズが暴れるとする俗説が定着しており、微振動や電流などに反応しているとも言われるが、その関連性や科学的機序などは明らかになっていない。また、地面の下には大きなナマズがいて、それが暴れることで地震が発生するとする迷信が古くからあり、一般的に知られている。

1937年〜1988年に名古屋鉄道(名鉄)で運用されていた850系電車は、その姿形から「ナマズ」と呼ばれ親しまれた。


ナマズの飼育
以下はマナマズ(一般的な日本ナマズ)の飼育法について述べる。


飼育器具

水槽 : ガラスとアクリルがあるが、マナマズでも40cm程度まで成長すると突進力もかなりのものとなるため、最終的には衝撃に強いアクリル水槽が好ましい。

稚魚なら60cm水槽での飼育を開始し、35cmを超えたあたりで90cm水槽に切り替えるのが一般的か。 直射日光を避け静かで安定した場所に設置すること。

ろ過器:与える食料にも依るが肉食魚で糞の量もそれなりにあるため、ろ過容量が大きい上部式ろ過器が好ましい。

隠れ家:ストレスを与えないためにも、体の半分以上が隠れられる管などを入れる。

なお、夜行性のためライトを使う場合は照射しすぎに注意。高温に弱くヒーターは基本的に不要。底砂(砂利)などはお好みで。


水草から顔を出している稚魚基本的に混泳は同種・他種ともに不可。単体飼育となる。

餌は市販の底棲肉食魚用人口餌や、金魚等の生餌、ハツやササミといった肉類を適量与える。

生餌を使用する場合は感染症を防ぐために一週間ほど別水槽で薬浴させてから餌として投入すること。与える餌の量にも依るが1週間に1度、1/3程度の水換えを行う。


病気など
擦り傷や白点病、尾腐れ病などに罹患した場合、早めの塩水浴を行う。2%程度の食塩水でもかなりの殺菌効果が見込める。専用の魚病薬を用いても良いが、ナマズは薬品に弱いため、規定量の1/4〜1/3程度の使用に留めた方が無難。
posted by さかな博士 at 16:37 | 湖・川の魚

ライギョ

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ライギョ、(雷魚)は、スズキ目 タイワンドジョウ科に属する魚で、カムルチー、タイワンドジョウなどをまとめて呼ぶときの一般名。カムルチーとタイワンドジョウの形態はよく似ており、細長い体で、頭部も長く、ヘビの頭部に似ていることから、英語では "Snakehead" と呼ばれる。


概要
ライギョの口は、下顎が発達した独特の形をしており、歯が発達している。背ビレと尻ビレが長く、腹ビレは小さい。これらは、もともとユーラシア大陸、特に東アジアに分布し、日本には人為的に導入された外来種である。導入当時には「チョウセンナマズ」と呼ばれた。

中国や朝鮮半島などでは食用にし、養殖も盛んである。しかし、有棘顎口虫の中間宿主のため生食は危険である。また、ルアーを用いた釣りの対象魚としてよく知られている。黄褐色の体に大型の鱗、大きな黒褐色の斑紋があり、ニシキヘビの模様のようで美しいため、観賞魚として飼育されることもある。

湖沼や河川の中下流域で流れが緩やかで、蓮の葉などの水生植物が生い茂ったところに好んで生息する。獰猛な魚で、基本的に魚食性。他に、カエル、エビなどの甲殻類、昆虫なども食べる。水底にじっと潜み、通りかかる獲物に飛びかかる。摂食活動は朝や夕方の薄暗い時間帯に活発。

雷魚の名の由来は、一般に、天候が悪く暗いときや、水が濁っているときなどに行動が活発になることから、雷を呼ぶ魚、雷魚と呼ばれる説、獰猛な性格で、雷が鳴るまでくわえた獲物を離さないとする説などがある。

この仲間は、えらに近接した頭部の腔所に、上鰓器官(じょうさいきかん、suprabranchial organ)と呼ばれる血管の発達した粘膜のひだがあり、空気呼吸を行うことができる。水面に口を出して口の中に空気を取り入れ、空気から直接酸素を摂取する。

このため、水中の溶存酸素が少ない劣悪な環境でも生存できる。また、摂氏10度前後の気温であれば、3〜4日程度なら水から出ていても生きているという。ただし、上鰓器官内部の空気を入れ替えるのに際し、一旦ここを水で満たして古い空気を追い出し、それから水を排出して新しい空気を吸い込む機構上、また二酸化炭素は主にエラから水中に排出している点から、水の外で完全にうまく呼吸ができているわけではない。

また、エラからは必要な酸素を十分得ることができないため、網などにかかって空気呼吸が阻害されると溺れ死ぬ。上鰓器官を持つ魚には、近縁のスズキ目キノボリウオ亜目(アナバス類)がある。

繁殖に際しては親が水草で巣を作り、ここで卵や稚魚を保護するため、水草が生えている所で繁殖し、護岸されたところでの繁殖は殆ど出来ず、昨今ではその影響で個体数を減らしてきている。


分類上の位置
英名の "Snakehead" は、雷魚以外にも、他のタイワンドジョウ属、場合によってはタイワンドジョウ科の魚を一般に呼ぶ名前にもなっている。タイワンドジョウ科には、2属が含まれ、日本に分布する2種が含まれるタイワンドジョウ属は、この2種以外にも東南アジアからインドにかけて数種が知られている。もう1つの属はアフリカ産の3種を含む。ドジョウの名が付いてはいるが、コイ目 ドジョウ科に分類されるドジョウとは全く異なる魚である。

タイワンドジョウ亜目にはタイワンドジョウ科だけが含まれるが、タイワンドジョウ科の分類上の位置づけについては何種類かの解釈がある。ここで用いているスズキ目タイワンドジョウ亜目とする分類以外に、タイワンドジョウ亜目を近縁のキノボリウオ亜目に含めてしまい、スズキ目キノボリウオ亜目タイワンドジョウ科とする分類、逆にスズキ目から分離させて、単独でタイワンドジョウ目にする分類などもあります。


種ごとの特徴

カムルチー
カムルチーは、学名 Channa argus、英名 Snakehead、Spotted snakehead。「カムルチー」(가믈치)は朝鮮語での呼称。
日本全国の湖沼、川の流れのゆるい中下流域などに生息する。もう1種のタイワンドジョウは日本での分布が限られていることから、ライギョと呼ばれているのは、カムルチーであることが多い。様々な環境に適応可能で、成長が早い。生まれて2年で体長 30 cm 程になり、性的に成熟し、繁殖可能になる。90 cm程度まで成長する。

中国と朝鮮半島南西部が原産地の中国亜種 Channa argus ssp. argus と、ロシア 沿海地方(ハンカ湖、アムール川)などが原産地のアムール亜種 Channa argus ssp. warpachowskii がいる。日本にいるのは、中国亜種で、これは他にも米国などに移入されている。アムール亜種は、ウズベキスタン、カザフスタンにあるアラル海沿岸の川に移入され定着した。移入先の各地で生態系に大きな影響を与えているといわれる。


タイワンドジョウ
タイワンドジョウは、学名:Channa maculata。中国南部、ベトナム、フィリピンなどが原産地。 20〜60 cm 程度になる。日本では近畿地方を中心に分布。


コウタイ
コウタイは、学名 Channa asiatica、英名 Small snakehead。
台湾島、海南島、長江流域以南の中国が原産地。日本へは台湾島から沖縄県に移入(沖縄県から大阪府にも移入)。


全長は約 30 cm。やや小型の種類で、体形はタイワンドジョウやカムルチーに類似するが、腹鰭がないことや、尾柄に黄褐色の縁取りのある黒色眼状斑がひとつあることで区別できる。小魚、小型の甲殻類、水生昆虫を主に食べる。夜行性。
湖沼にも生息するが、河川の流れのあるところを好む。原産地では山間部の流れに多い。


繁殖期は4〜6月。産子数は 1000 以上。水草の上に薄黄色の粘着性の卵を産み付けるが、営巣習性はない。


美味さ  ★ ★ ★ ★
食べ方 ?
普通食べない。
食材としては、白身で淡白であり、小骨も少ないため、日本人にも食べやすい味である。中国では、スープにすることが多いが、土鍋煮込み、炒め物などにもされる。

なお、カムルチーは中国語で「黒魚」(ヘイユー、hēiyú)と呼ばれる事が多いが、広東語では「生魚」(サーンユー、saangyu)と呼ばれており、標準的な中国語で刺身を意味する「生魚片」(ションユーピエン、shēngyúpiàn)と混同しやすい。刺身などの生食は有棘顎口虫の危険があるので、絶対に避けるべきである。

posted by さかな博士 at 12:19 | 湖・川の魚

オイカワ

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オイカワとは、コイ目・コイ科・ダニオ亜科(ラスボラ亜科、ハエジャコ亜科とも)に分類される魚。

体長は15pほど。背中は灰青色で腹は銀白色。尻びれが大きく下にのびているのが特徴で、特に成体のオスは大きな尻びれをもつ。体の横にはうすいピンク色の横しまが10本ほどある。背中の背びれの前に黄色の紡錘形のもようがあって、上から見るとカワムツとよく似るが、各ひれがより大きく広がってみえる。

若魚やメス、非繁殖期のオスは目立たないが、春になるとオスは体の横が青黒くなり、顔に追星ができ、ひれが大きく赤っぽくなって独特の婚姻色へ変化する。この時期には川の流れが速い浅瀬で産卵をおこなう。

もとは琵琶湖〜瀬戸内海〜九州北部に分布する魚だったが、琵琶湖産アユの稚魚に混じって放流されることにより各地に広がり、現在では日本の河川の普通種となっている。

呼び名は各地で異なるが、多くの地方でウグイやカワムツなどと一括りに「ハヤ」と呼ばれる。 関西地方では「ちんま」と呼ぶこともある。 また、東日本には、「ヤマベ」と呼ぶ地方もある。

カワムツと分布域が重複するが、オイカワのほうが水流が速く、日当たりのよい場所を好む傾向がある。また、水の汚れにも強く、河川改修された都市部の河川にも多く生息している。

なお、カワムツとオイカワが両方生息する川では、オイカワが流れの速い「瀬」に出てくるのに対し、カワムツは流れのゆるい川底部分「淵」に追いやられることが知られる。さらにこれにアユが混じると、アユが川の浅瀬部分に生息し、オイカワは流れの中心部分に追いやられる。

おもに河川の中流域〜下流域に生息する。水生昆虫や水に落ちた昆虫、エビなどを捕食する。

美味さ  ★ ★ ★ ★
食べ方 ?
普通食べない。

水遊びの相手として古来よりなじみ深い魚である。 滋賀県では、古くからなれずしの一種である「ちんま寿司」に加工され、長期熟成されて醗酵臭が強く硬い鮒寿司よりも食べやすいという者が少なくない。 その他の地域でも甘露煮などで食用にもされるが、食べる人は少ない。
posted by さかな博士 at 07:47 | 湖・川の魚

ブルーギル

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ブルーギル(英名Bluegill)は、スズキ目サンフィッシュ科に属する魚。北アメリカ原産の淡水魚だが、日本でも分布を広げた外来種である。単に「ギル」とも呼ばれることがあるが、「gill」は「えら」という意味でありこれを魚の呼称とするのは不適切である。

特徴
成魚の全長は20cm前後。体は円形に近く、左右に平たい(側扁する)。体色は変異があるが、およそ淡い緑褐色で、体側に細い横しまが10本前後ある。左右の鰓蓋の上部に突出した皮弁があり、その部分が紺色になっているのが特徴で、"Bluegill(青い鰓)"の名もここに由来する。もともとブルーギルもブルーギル・サンフィッシュ(Bluegill sunfish)の略称で、「青い鰓蓋のサンフィッシュ」という意味である。

なお、サンフィッシュ類は北米大陸に広く分布し、多くの種が生息する原地ではごく一般的な淡水魚であるため、文学作品にもしばしば登場するが、マンボウの英名が Ocean Sunfish であり、単に Sunfish とも呼ばれることが多いため、英語圏の文学書を日本語に翻訳した際に、淡水産のサンフィッシュ類をマンボウと誤訳していることがある。

湖や池など、水の流れがあまりない淡水域に生息する。食性は雑食性で、水生昆虫、甲殻類、貝類、小魚や魚卵などいろいろな小動物を捕食するが、環境中に餌料生物が少ないときには水草まで食べる。

繁殖期は初夏で、この時期になるとオスは水底の砂泥を口で掘って浅いすり鉢状の巣を作り、メスを呼びこんで産卵させる。産卵・受精が終わった後もオスは巣に残り、卵に新鮮な水を送ったり、ゴミを取り除いたり、卵を狙う他の動物を追い払ったりして卵を守る。稚魚が孵化した後もしばらくは稚魚の保護をおこなう。


外来種としての経緯
ブルーギルはもともと北アメリカの中部・東部に広く分布する魚だが、移入された先々に定着し、今や世界各地に分布している。

小動物から水草までなんでも食べ、汚染などにも適応力がある。さらに卵と稚魚は親が保護しているため捕食者は手を出せない。これらの習性からブルーギルは短期間で個体数を増やすことができ、各地で分布を広げている。反面、数ばかり増えて大きくならないので水産上の利用対象にもならない。

日本への移入は、1960年にミシシッピ川水系原産のものが当時の皇太子(今上天皇)によって日本に持ち帰られ、静岡県伊東市の一碧湖に導入されたのが最初とされている。当初は食用として養殖試験なども行われたが、以後は釣りの対象として、またはブラックバスの餌などとして各地の湖沼に放流された。

水生昆虫や魚卵・稚魚を捕食して在来の生態系を脅かすものとして、日本では1990年代頃から駆除がおこなわれるようになった。ブルーギルは日本では一般に食用とはされていないが、駆除政策の一環として、食材としての利用が模索されている。


観賞魚としてのブルーギル
青や紫、赤紫のカラーリングは大変美しい。生命力が強く、雑食で頑丈な上、かなりの理想温度幅があるため初心者にも飼いやすい魚である。 また、北海道を除く日本のほとんどの池にいるうえ、釣るのは簡単なため、捕まえるのも簡単である。 また、ブラックバスと同じで子育てする魚であり、春から夏にかけてつがい(えらの下が青いものがオス)にして飼うとその様子が見られる。 ただし、日本では2005年6月に施行された特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)で特定外来生物に指定されているため、愛がん・鑑賞の目的であらたに飼養することは禁止されている。研究や教育などの目的で飼養する場合には主務大臣から許可を受けなければならない。


美味さ  ★ ★ ★ ★
食べ方  ?
普通食べない!
原産地の北米では大型のものが釣れ、体が丸くフライパンにすっぽりと収まり、バター焼きなどに適することからpan fishと称され食べられている。食味は、タイに似るとよくいわれる。

日本では一般に食用とはされていない。肉の味は決して悪くないが、日本のものは小型で身が薄い一方骨が多く、調理や食べる際に手間がかかる。また体の割りに腸の内容物の量が多く、悪臭の強い内容物が身に付着してしまうと風味を損ねるため、食材としては扱いにくい魚である。滋賀県では琵琶湖のブルーギルをビワコダイという名称で、鮒寿司に類似したなれずしや揚げ物などの材料としたものが、試験的に作られている。

中国では、1987年に観賞魚として移入された後、食用に転用された。一般に、英語名を直訳した藍鰓太陽魚(ランサイタイヤンユー、lánsāi tàiyángyú)、または、単に太陽魚と呼ばれ、湖北省、広東省などで養殖が行われている。中国での養殖には主に顆粒の配合飼料が使われ、臭みも少ない事から、蒸し魚としての利用が多い。日本で捕獲されたブルーギルも、しばらく養殖し、大きくするとともに臭みを減らせば食材としての価値は高まると考えられる。

ブルーギルに関する問題
ブルーギルの繁殖力と生命力、捕食力は日本の池や湖の生態系には十分脅威といえ、生態系維持と漁業の観点から日本中の湖沼でその存在数はかなりの問題とされている。一方でこのような主張を過剰反応であると考える見解もある。

簡単に釣れるが、魚体の大きさから引きは弱いため面白みに欠き、食材として利用することもほとんどないため釣り人からは人気がない。また漁獲対象種への圧迫のみならず、網にかかったブルーギルを取る際に背びれが手に刺さるため、漁業従事者からは大変嫌われている。

国などからは釣り上げた際に再放流しないことが推奨されるが、投棄するとブルーギルはその場で腐り、烏などの餌になってカラスを増やす原因になったり、夏は異臭や害虫を増やす結果になり周辺環境を悪化させる。琵琶湖に関しては持ち帰るか設置された回収ボックスに入れることになっている。再リリース禁止の効果はブルーギルの数や繁殖力をかんがみれば微々たるものであるとする見解もある。

他に駆除策として漁業従事者からの買い上げの他、産卵床を浅瀬に設置し、産卵後に卵ごと撤去するという方法も試みられている。

posted by さかな博士 at 18:43 | 湖・川の魚

ウグイ

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ウグイは、コイ目・コイ科・ウグイ亜科に分類される魚。

生態
体長は30cmほど(大きなものは50センチを超える)になる。全体にこげ茶色で側面に1本の黒い筋がある。腹部は繁殖期以外には銀白色である。春になると雌雄ともに鮮やかな3本の赤い条線を持つ独特の婚姻色へ変化する。婚姻色の赤い条線より「アカウオ」と呼ばれることもある。この時期には川の浅瀬の堆積した土砂の上で産卵をおこなう。 一生を河川で過ごす淡水型と一旦海に出る降海型がいる。

なお、近縁種としては、北海道などの河川・湖沼に生息するエゾウグイや、新潟県周辺の河川に生息するウケクチウグイなどが有名であり、いずれも完全な淡水型である。 また、汽水域や内湾、沿岸域に生息し、産卵のために河川を遡上する遡河回遊魚マルタ(マルタウグイ)も、ウグイの近縁種の一つである。

分布
沖縄地方を除く日本全国にに分布する。多くの地方でオイカワやカワムツなどと一括りに「ハヤ」と呼ばれるほか、分布の広さからアイソ、アカハラ、クキ、タロ、ニガッパヤなど各地の独特な名前が付けられている。

河川の上流域〜下流域に幅広く生息する。水生昆虫、水に落ちた昆虫、水底のコケ、小さな魚、魚の卵など何でも捕食する典型的な雑食性。補食に際して、群れを組んで泳ぎ回るので、橋の上などから魚影を確認することができる。

漁獲
水遊びの相手として古来よりなじみ深い魚である。釣りでは、ほとんどの餌に食いついてくるため、他の魚を狙う場合にも釣れることがある。マス類の禁漁期のターゲットともされている。


美味さ ★ ★ ★ ★ ★
食べ方 天ぷら・唐揚げ・塩焼き
味はいまいち
長野県では、甘露煮などで食用にもされるほか、つけば漁で獲ったウグイを、塩焼き、天ぷらなどの料理を提供している。 茨城県、群馬県などでは、アイソ漁と呼ばれる梁漁が行われている。いずれも、産卵期に漁が行われている。

独特の臭いと小骨が多いため(骨切りをすることでコリコリとした食感が得られる)一般的に食用としている地方は少ないが、燻製とされることもある。

posted by さかな博士 at 17:37 | 湖・川の魚

イワナ

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イワナ(岩魚)は、サケ目 サケ科 イワナ属の魚。分類上は、イワナ属のうちの1種にイワナという和名がつけられているが、近縁種のオショロコマも含めて広義のイワナとして扱われることが多い。本稿ではイワナ、オショロコマを含むイワナ属の魚を総称して、イワナ類と呼ぶ。


日本のイワナ類のほとんどが一生を淡水で過ごす魚で、河川の上流の冷水域などに生息する場合が多い。多くの種類が食用となり、渓流釣りの対象魚としても人気がある。


現在の日本のイワナ類は、生息する地域、河川によって、形態が少しずつ異なる地域変異があり、大きくいくつかの亜種に分けられている。イワナの亜種には、アメマス(エゾイワナ)、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ(およびその地方変異であるキリクチ)、ゴギがあり、オショロコマの日本産亜種には、オショロコマとミヤベイワナがある。なお、これらの亜種、地域変異の個体群は、かつてはすべてが別種であるとして扱われたこともあるほど、その形態的な特徴には著しい相違がある。日本産のイワナ類がこのように大きな変異を持っている理由として、イワナ類の生息至適水温と過去の地球の気候の変化が挙げられる。


イワナ系、オショロコマ系以外にも、日本に人為的に移入されたイワナ類がある。イワナ属には、世界で30数種が知られているが、その多くがスポーツフィッシングの対象魚として人気がある。日本には、カワマス、レイクトラウトなどが移入され、一部地域で外来種として定着している。また、イワナ類の種間、あるいは在来種の亜種間などでは、自然状態で交雑が行われており、雑種が生息している地域もある。

肉食性で、動物性プランクトン、水生昆虫、他の魚、その他の水底の小動物などを食べる。


美味さ ★ ★ ★ ★ ★
食べ方 塩焼き・唐揚げ
かなり美味しい!
旬は5〜6月から夏にかけて。塩焼きや唐揚げで食べることが多く、淡白な味の白身はヤマメと並び賞される。また焼いた岩魚に熱く燗をつけた日本酒を注いだものは骨酒と呼ばれ、野趣あふれる美味である。


日本産イワナ類の特徴
世界的に見ると、イワナ類も他のサケ類と同様、成長過程で海に下り、成熟して川を遡上する降海型の生活史をもつ。しかし、イワナ類は、冷水環境を好む魚であり、日本産のイワナは、世界のイワナ類の中で最も緯度の低い、温暖な地方に生息する南限の種である。したがって、日本のイワナ類は、暖かい海には下らずに、冷水の流れる河川の源流付近に一生とどまる陸封型の生活史をもつ場合が多い。日本のイワナ類で降海型の個体群は、北海道産のイワナ(アメマス亜種)だけで知られている。

過去の氷河期の寒冷気候の下では、日本のイワナ類も、海と河川を往復する降海型であったことが推測され、氷河期の終焉に伴う気候の温暖化で、河川の上流域に陸封されたとされる。その後の長い年月の間に、各地方、各河川のイワナが、遺伝的な交流のない状態で独自に変化していったと考えられている。

こうして形成された隔離された個体群は、20世紀後半以降、開発による生息環境の減少、他亜種や外来種の放流による競争、マニアによる乱獲などにより、その生存が脅かされている。特に、産地が限定される中部日本以西では深刻である。キリクチ個体群(紀伊半島)は、IUCNの絶滅危惧種、環境省の絶滅のおそれのある地域個体群に指定され、またゴギ亜種(西中国地方)は、環境省の絶滅のおそれのある地域個体群に指定されている。


イワナ属の種・亜種

イワナ

体色は褐色から灰色。英名ホワイトスポット・チャーの名の通り、体には背部から側面にかけて、多数の白い斑点が散らばる。夏でも水温が摂氏15度以下の冷水を好む。

個体の特徴は地方によってさまざまに異なるが、亜種レベルではアメマス、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ、ゴギの4亜種とするのが一般的となっている。

アメマス(エゾイワナ)
日本では北海道に分布するイワナの亜種。朝鮮半島東岸、樺太、千島列島、カムチャツカ半島までの河川とオホーツク海、ベーリング海。イワナでは唯一、降海型と陸封型がおり、陸封型はエゾイワナとも呼ばれる。アメマスは最大の全長 70〜80 cm、7 kg まで。陸封型では 35 cm 程度が一般的。体側の白点が最も目立つ亜種。
降海型のアメマスは、2年目に海に下り、2年以上海で過ごし、成熟すると産卵のために川を遡上する。

ニッコウイワナ
イワナの日本固有亜種で、東北地方、関東地方の山岳部から、滋賀県、鳥取県にかけて分布。全長 30〜80 cm 程度まで。体側の白斑ははっきりしているが、側面から腹部にかけて、より大きな橙色〜薄桃色の斑紋が散在する。

ヤマトイワナ
イワナの日本固有亜種で、本州中部地方の太平洋側、山岳地帯の河川に生息。体長 25 cm。他のイワナ亜種のような白い斑点が目立たず、側面により小型で紅色の小斑が散らばる。
キリクチと呼ばれている個体群が、紀伊半島の十津川水系(奈良県)に分布しているが、ヤマトイワナの地域変異型として考える場合が一般的になっている。この個体群が、イワナ類の南限とされている。なお、IUCN レッドリストでは、キリクチを 他のイワナとは別種として取り扱っており、単独で絶滅危惧種に指定している。

ゴギ
イワナの日本固有亜種で、中国地方の島根県、岡山県、広島県、山口県などの山岳地帯に生息。背部から体側の白斑が、頭部にも続いているのが目立つ。体長は 20 cm 程度。日本での分布の西限(キリクチ個体群を除けば南限でもある)の亜種で、ゴギの分布の西南限は、日本海側では島根県の横田川、瀬戸内海側では山口県の岩国川であるとされる。


オショロコマ
降海型では背部が暗青色、体側は灰色、腹面は白っぽい色をしているが、陸封型では背面は暗褐色から褐色。イワナの白い斑点に対し、黄色、橙色、あるいは赤色の斑点が体側に散在する。繁殖期には、腹面、腹ビレ、尻ビレなど、鼻先などが橙色から赤く発色する。また、側面の小赤斑もより鮮やかになる。

イワナよりもさらに寒冷気候に適応した種類。オショロコマ(同名亜種)、ミヤベイワナ、サザンドリーヴァーデンの3亜種が知られ、日本では北海道だけにオショロコマとミヤベイワナが生息する。


オショロコマ
オショロコマの同名亜種。北極海と太平洋北部に広く分布。太平洋岸では、朝鮮半島、北海道からベーリング海、アラスカからアメリカワシントン州にかけて分布。日本より北方に生息する降海型の個体では、孵化後、3〜4年を河川で過ごした後、海に下り、沿岸部で2〜3年過ごした後、繁殖のために河川を遡上する。一方、北海道では、イワナよりもさらに上流の冷水域に生息し、基本的に海に下ることはない。降海型では全長 127 cm、18.3 kg の報告がある。北海道に生息する陸封型は全長 20 cm 程度。

ミヤベイワナ
北海道の然別湖とそこに流れ込む水系に生息する、オショロコマの日本固有亜種。最大で全長 50〜70 cm 程度。ビワマスやヒメマス等と同じく、海の代わりに湖に下るタイプ(降湖型魚類)と考えてよく、生涯を河川に陸封された北海道産のオショロコマよりも大型になる。体色は、背側が暗色で腹側は淡黄紅色。ウロコが極めて小さい。

サザンドリーヴァーデン
全長 75 cmまで。太平洋北西部に生息する。


カワマス(ブルックトラウト)
北アメリカ大陸(カナダ東岸、ニューファンドランド島からハドソン湾西岸にかけてと五大湖、ミネソタ州からジョージア州にかけてのミシシッピ川流域)に分布。陸封型と降海型がおり、降海型では、全長 86 cm、9.4 kg の報告がある。陸封型の個体は、背面と背ビレが暗緑色〜緑がかった暗褐色で、小斑がつながった不規則な模様があり、側面に薄青色で囲まれた赤い斑点が散在する。降海型では、背面は暗緑色、体側が銀色で腹部は白くなり、赤い小斑の色が薄くなる。成熟したオスは体高が高くなり、背部が盛り上がったサケ型の体になり、腹部と腹ビレ、尻ビレなどが赤く発色する婚姻色を呈する。
世界中の温帯域の国に人為的に移入されており、場所によっては生態系に深刻な提供を与えている地域もあるという。


レイクトラウト
基本的に冷水性の湖沼に住む完全な湖沼陸封型のイワナであり、北アメリカ大陸、カナダ北部からアメリカ、ニューイングランド地方にかけて、五大湖の流域が原産地だが、北アメリカ大陸の他の地域にも広く移入された。また、「スプレイク」と呼ばれる雑種が、レイクトラウトの卵にカワマスの精子で授精させた人工交雑によって作出され、ゲームフィッシュとして各地に導入されている。
イワナ属の中では最大級の大きさになる魚で、最大の全長は 1.5 m、30 kg 以上。50年の生存記録がある。体は暗緑色から灰色で、そこに白色〜淡黄色の斑点が散在する。腹部は白い。
posted by さかな博士 at 18:40 | 湖・川の魚

アユ

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アユ(鮎)は、キュウリウオ目・アユ科に分類される魚。川と海を回遊する魚で、日本では重要な食用魚でもある。

成魚の全長は 25cm ほど。全身は灰緑色で、胸びれの上に黄色の点があるが、秋には橙色と黒の婚姻色が発現する。口は大きく目の下まで裂けるが、唇は柔らかい。歯は丸く、櫛(くし)のような構造である。

東アジア一帯に分布するが、このうち奄美大島の川には亜種リュウキュウアユ が生息する。沖縄県では1980年代にリュウキュウアユが絶滅したが、奄美産のものを1992年より放流している。 また、滋賀県の琵琶湖には、湖沼陸封型のいわゆるコアユが生息し、琵琶湖内で成長したのち、湖に流入する河川に遡上して産卵・受精を行なっている。

生活史
アユの成魚は川で生活し、産卵も川でおこなうが、仔稚魚は一時的に海で生活する。このような回遊は「両側回遊」(りょうそくかいゆう)と呼ばれる。ただし琵琶湖などに生息する湖沼陸封型(いわゆるコアユ)は海の代わりに湖を利用する。

9月-2月頃、親のアユは川の下流にくだり、砂や小石の多い浅瀬で集団で産卵する。ふ化した稚魚はシロウオのように透明で、心臓やうきぶくろなどが透けて見える。

ふ化後の仔魚は体長約6mmで卵黄嚢を持ち、0〜数日のうちに海あるいは河口域に流下する。そこでカイアシ類などを捕食して成長する。体長約10 mm程度から砂浜海岸や河口域の浅所に集まり、カイアシ類や仔魚などを捕食し、成長する。このころからスイカの香りがする。この独特の香りは、コケに由来すると信じられてきたが、実は不飽和脂肪酸が酵素によって分解された時の匂いである。 体長35mm程度まで成長すると稚魚になる。稚魚は翌年4月-5月頃に5〜10cm程度になり、川を遡上するが、この頃から体に色がつき、さらに歯の形が岩の上のケイソウ類を食べるのに適した櫛(くし)のような形に変化する。川の上流から中流域にたどり着いた幼魚は、石に付着するケイソウ類(こけ)を歯でこそげ落とすように食べる。アユが藻類をこそげ取ると岩の上に紡錘形の独特の食べ痕が残り、これを特に「はみあと」という。

多くの若魚は群れをつくるが、特に体が大きくなった何割かの若魚はえさの藻類が多い場所を独占して縄張りを作るようになる。縄張りは1匹のアユにつき約1m四方ほどで、この縄張り内に入った他の個体には体当たりなどの激しい攻撃を加える。この性質を利用してアユを釣り上げるのが「友釣り」で、釣り人たちが川で釣竿をふるう様子は日本の初夏の風物詩である。

夏の頃、若魚では灰緑色だった体色が、秋になると橙と黒の独特の婚姻色へ変化する。親のアユは産卵のため下流域への降河を開始するが、この時期のアユがいわゆる「落ちアユ」である。産卵を終えたアユは1年間の短い一生を終えるが、稀に越冬する個体もいる。

漁法
縄張りの性質を利用した友釣りや刺し網、投網などで取れる。産卵期には川を下る習性を利用し、簗を使って捕ることもある。他にもウミウを利用した鵜飼いによる漁法も有名である。一般に水産資源確保の目的で11月-5月は禁漁となっている。

美味さ ★ ★ ★ ★ ★
食べ方 塩焼き・唐揚げ
かなり美味しい!
高級食材のため養殖も盛んに行われるが、養殖ものは天然ものと似て非なるもので、「香魚」の香りはない。

アユは香魚ともいわれるように、ウリに似た香りを放つ初夏の若アユが美味とされ、若アユの塩焼きや天ぷらは珍重される。同じ河川のアユでも水が綺麗で上質の付着藻類が育つ上流域のものほど味が良いとされる。

また、アユをそのまま輪切りにした「せごし」は歯ざわりと爽やかな香りを楽しめるが、アユは横川吸虫という寄生虫の中間宿主である。それほど重篤な症状は引き起こさない寄生虫ではあるが、せごしに限らず生食はあまり勧められない。

腸を塩辛にした「うるか」は珍味として喜ばれる。うるかにするためには、鮎の腹に砂が入っていない(空腹になっている)夜間を狙って漁獲する必要がある。

語源
アユの語源は、古語の「アユル」から来たものだとされている。アユルとは落ちるという意味で、川で成長したアユが産卵をひかえて川を下る様からつけられた呼び名である。

現在の「鮎」の字が当てられている由来は諸説あり、アユが一定の縄張りを独占する、つまり占めるところからつけられた字であるというものや、日本書紀にでてくる話に神功皇后が今後を占うために釣りをしたところ釣れた魚がアユであったため占魚とあてられたものがある。

古くは1年しか生きないことに由来する「年魚」、体表の粘膜に香りがあることから「香魚」、鱗が細かいことから「細鱗魚」などがあてられていた。アユという意味での漢字の鮎は奈良時代ごろから使われていたが、当時の鮎はナマズを指しており、記紀を含め殆どがアユを年魚と表記している。現在の鮎が一般的に書物などにあてられたのは平安時代・室町時代ごろからとされる。中国での鮎は古代日本と同様ナマズを指しており、アユは香魚(シャンユイ)と記す。

ちなみに俳句の季語として「鮎」「鵜飼」はともに夏をあらわすが、春には「若鮎」、秋は「落ち鮎」、冬の季語は「氷魚(ひお)」として、四季折々に季語がある。

posted by さかな博士 at 10:04 | 湖・川の魚

ワカサギ

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ワカサギ(鰙<魚へんに若>、公魚) は、キュウリウオ目・キュウリウオ科に分類される魚。日本の内湾や湖に生息する魚で、美味な食用魚でもある。

成魚の全長は15cmほど。体は細長く、各ひれは小さい。背びれの後ろには小さなあぶらびれがある。また、背びれは腹びれより少しだけ後ろについていることで近縁種のチカと区別できる。

本来の分布域は、太平洋側は千葉県以北、日本海側では島根県以北の北日本で、日本以外ではカリフォルニアにも分布する。ただし水温や塩分には広い適応力があり、食用魚としての需要も高いことから、日本各地の湖やダムなどでも放流された個体が定着している。いまや南西諸島と伊豆・小笠原諸島を除く日本各地に分布域を広げている。

内湾、汽水域、湖などに生息する。食性は肉食性で、ケンミジンコやヨコエビ、魚卵や稚魚などの動物プランクトンを捕食する。一方、敵は人間以外にも肉食魚や鳥類など数多い。

地域にもよるが産卵期は冬から春にかけてで、この時期になると大群をなして河川を遡り、水草や枯れ木などに付着性の卵を産みつける。卵は1mmほどで、1匹の産卵数は1000-2万粒にも達する。寿命は1年で、産卵が終わった親魚は死んでしまうが、北海道など寒冷な地域では2年魚、3年魚も見られる。

ワカサギの穴釣りの光景冬期(10月から3月程度)が漁期で、釣りや刺し網、地引網などで多く漁獲される。

中でも寒冷地での釣りは、凍りついた湖面にアイスドリルという専用の道具、またはつるはし等で直径15-20cmほどの穴をあけ、その穴からワカサギを釣り上げるもので、「穴釣り」と呼ばれ日本の冬の風物詩のひとつともされる。長野県の野尻湖や諏訪湖などでは、ストーブを備えた「ドーム船」とよばれる船に乗りこみ、船内から釣る漁も行われている。

美味さ ★ ★ ★ ★ ★
食べ方 天ぷら・フライ・から揚げ・マリネ・南蛮漬

成長した親魚では骨が太くて硬いが、小ぶりなものは骨も細くて柔らかく、丸ごと食べられる。旬は春。

別名
アマサギ(山陰地方)、オオワカ、コワカ、サイカチ、サギ、シラサギ、シロイオ、チカ(北海道)、メソグリなど

なお、漢字で「公魚」と書くのは、かつての常陸国・麻生藩が徳川11代将軍徳川家斉に年貢としてワカサギを納め、公儀御用魚とされたことに由来する。

近縁種
イシカリワカサギ
ワカサギに似るが、体色が全体的に黒っぽい。朝鮮半島からカナダまでの北太平洋沿岸地域に分布するが、日本では北海道だけに分布する。北海道に生息するものは完全な河川・湖沼陸封型である。
チシマワカサギ

1997年に発表された新種で、名のとおり千島列島に分布する。
チカ
全長20cmほどになり、ワカサギよりも大型。背びれは腹びれより少しだけ前についていることでワカサギと区別できる。ワカサギと違って淡水域には入らず、沿岸域で一生を過ごす。東北地方の太平洋岸と北海道、日本海北部沿岸、千島列島、カムチャツカ半島まで分布する。

posted by さかな博士 at 20:23 | 湖・川の魚

ニジマス

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ニジマス(虹鱒 )は、サケ目サケ科に属する淡水魚。日本が原産ではなく、北米からの外来種である。食用魚であり、釣りの対象にもなる。

体全体にはっきりした黒点があり、エラから尾びれにかけての体側部に赤〜赤紫色の模様があるのが特徴。繁殖期のオスに現れる婚姻色として、非常に見事な虹色の光沢が発色し、それが名の由来ともなっている。

原産地と生息地
原産地は、太平洋東岸(アラスカ、カナダ、アメリカ)とカムチャツカ半島。日本へは1877年に北アメリカから移入され、これ以後、各地の渓流や湧水地帯で養殖、放流が盛んに行われた。その個体の一部が、北海道などを中心にして全国各地の河川や湖沼で野生化、繁殖しており、自然状態で定着した外来種となっている。日本以外にも、世界中へ移入されており、生態系に深刻な影響を与えている地域も多い。

生態
全長は約 40 cm 程度が一般的だが、大きいものは 60 cm〜1 mにまで成長することもある。基本的には、一生を淡水で過ごす陸封型の魚。夏でも水温が摂氏12度以下の冷たい水、特に流れが速く、酸素を多く含む川に生息する。冷水の湖などにも生息する。熱帯地域にも移入されたが、これは標高1200 m 以上の高地である。肉食性で、水生昆虫や貝類、甲殻類、他の魚の卵や小魚などを食べる。 繁殖時期については、秋から冬にかけて繁殖行動を行なう集団・個体と、春から初夏にかけて繁殖行動を行なう集団・個体に分かれている。生まれてから2〜4年目の間に成熟する例が多く、他のサケ属の魚(シロザケなど)とは違い、成熟後は1回の繁殖行動では死なず、数年にわたって繁殖行動を行なう。

一方、ニジマスは海水適応が可能な種として知られている。なかには汽水域や海に下る個体もいて、他のサケ類のように海を回遊し、河川への遡上を行う。降海型の個体は、特に大きく成長しやすく、全長 1.2 m、体重 25 kg 程度の記録もある。頭部上面が黒っぽくなるので、日本ではテツ、英語ではスチールヘッドなどと呼ばれる。この個体が産地周辺の川を遡上することがある。

また、養殖魚の中には、アルビノニジマスやコバルトニジマス、ホウライマスなどのような体色が突然変異したニジマスもある。これらは、観賞魚としても飼育され、一部はペットショップや観賞魚店(熱帯魚店)などでも販売されている。

2006年現在では静岡県が生産量として最も多く、続いて長野県、山梨県の順に生産量が多い。静岡県では富士山の麓に位置する富士宮市が、市町村単位では日本一のニジマス生産量を誇り、養殖に必要な湧水が非常に豊富なことで有名である。また、長野県では北アルプスからの湧水が豊富な安曇野市などで、山梨県では富士山からの湧水が豊富な富士吉田市などで生産量が多い。 この他、滋賀県(米原市にある県立醒井養鱒場が中心)、北海道(中心となる生産地は、上川支庁管内の大雪山系の山麓にある上川町)などでニジマスの養殖がさかんである。

自治体などの魚
静岡県漁業協同組合連合会・静岡県 静岡の旬の魚14選(1月〜12月までの各月の旬の魚計12種類とは別に、マグロとともに1年中を通して旬の魚として選ばれている)

美味さ ★ ★ ★ ★ ★
食べ方 塩焼き・ムニエル・唐揚げ
かなり美味しい

全国各地で駅弁の食材として使用されていることも多く、JR米原駅の「元祖鱒寿し」、JR新山口駅の「ますずし」などが特に有名である。

釣り方
ニジマスは、釣りのスポットでも人気者。竿にエサ(イクラやブドウ虫など)をつけ、ニジマスの目の前に落とす。アタリが来たら竿をあげる。針を飲み込まれることが多い。また、ルアーフィッシングやフライフィッシングの対象魚としても有名である。 ニジマスは食いつきがよく、引きも良いため、「釣ってたのし・食べておいし」の魚である。





posted by さかな博士 at 19:23 | 湖・川の魚

ブラックバス

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブラックバスは、スズキ目 スズキ亜目 サンフィッシュ科の淡水魚のうち、オオクチバス(オオクチクロマス)、コクチバス(コクチクロマス)などの総称。特に、日本での分布が広く個体数が多いオオクチバスを主に指す場合が多い。主にゲームフィッシングの対象魚として世界的に人気が高い。昨今、木村拓哉や反町隆史などがテレビ番組でバスフィッシングを見せるなどして人気が出た。ブラックバス釣りの愛好家は、バサー と呼ばれる。

ブラックバスの体は、その名前に反し特別黒いわけではなく、少なくとも同じ淡水魚のコイに比べてもまだ黒い部分は少ない。これは、同じく「バス」と呼ばれている魚類(ストライプド/ホワイトバス、ピーコックバスなど。ちなみに分類学的には決してこれらが近いわけではない)の中で比較的黒い色が強いためにこう呼ばれている。

成魚では体長は20~70cm。オオクチバスは、湖や池、沼などの沿岸部にすみ、水草の茂った場所で単独生活する。産卵は5~7月で、オスが卵と孵化仔魚を約1か月間保護する。


バスフィッシング
ブラックバスは、体長の割に引きが強いことや、季節によって一定のパターンをもって行動することから、釣りの対象魚として人気がある。日本で50cm以上の物は「ランカーサイズ」としてバサーを魅了する。

ルアーを使った釣りには一定のルールの下に行われるトーナメントと呼ばれる競技会があり、バス釣りのプロ選手が存在する。競技会では基本的に、各参加者が一定時間内に釣り上げたブラックバスの中から、一定の匹数の合計重量を競い、勝敗を決めるのが主流。

日本での分布と歴史
日本には1925年に実業家 赤星鉄馬がアメリカのオレゴン州から移入して箱根の芦ノ湖に放流したのが最初とされる。これは食用、釣り対象魚として養殖の容易な魚であることから政府の許可の下に行われた試みであった。

1965年に移入された芦ノ湖の漁業権を管理する神奈川県は、ブラックバス(オオクチバス、コクチバスその他のオオクチバス属の魚をいう)の卵も含め、移植をしてはならないとした(神奈川県内水面漁業調整規則第30条の2)。

魚食性が強いため、生態系への影響およびこれによる漁業被害が問題視されるようになり、1970年代に無許可での放流が禁止されるようになったが、その後も様々な原因により生息域を拡大。90年代初頭には沖縄県を除く全ての都道府県で無許可での放流が禁止されたが、オオクチバスは、北海道を除くすべての都府県で生息が確認されている。  また、スモールマウスバス、オオクチバスの亜種であるフロリダオオクチバスの拡散に関しては、無許可での放流が禁止された後に拡がっているものであり、特にスモールマウスバスに関しては、他の放流魚の魚種の種苗の産地ではないところから拡散していることから混入の可能性は否定される為、明らかな不法放流により拡がっているといえる。「取締りが不十分である」との意見があるが、取締りが不十分なことを理由に不法放流を擁護するかのような考えの者もいる。

日本で合法的に放流されている自然湖は、オオクチバスの漁業権が認められている神奈川県の芦ノ湖、山梨県の河口湖、山中湖、西湖の4湖のみ。また新潟県や琵琶湖など再放流を禁止した県、湖、川などもある。

また、上記データに対して、「魚食性は鯉、ブルーギルなど他の魚種のほうが強い場合もあり、バスだけが原因ではない。

バサーによる問題行動
ゲリラ放流
バサーの中に、将来そこを釣り場とすることを目的として、条例を無視し故意にバスを放流するいわゆる「ゲリラ放流」を行う犯罪者がいる(いた)とされ、このことがブラックバス(オオクチバス、オオクチバスの亜種フロリダバス、コクチバス)の全国的拡散の原因の1つであるといわれる。
生態系への影響を考慮しない行動であり、明らかな違法行為であり、またキャッチアンドリリースの精神に反する反倫理的なものであるとの主張がある。
ゲリラ放流に関しては、バスフィッシングブームが巻き起こったころに、釣具製造業者、釣具販売店等が販売(売上)向上のために行っていた可能性はあるものの、決定的な証拠は挙がっていない。
釣り場およびその周辺への環境(自然環境、生活環境)への影響
他の多くの釣りでも同様であるが、釣り場周辺におけるゴミの残留が問題となっている。ブラックバス釣りは釣り人の人口が多く、それに比例して捨てられるゴミが多いというだけでなく、ルアー釣りの特性上、釣り針が障害物に引っかかるいわゆる根がかりが大変多く、ブラックバス釣りが盛んな釣り場では水中や水辺の障害物に大変多くのルアーや釣り糸が引っかかった状態で放置されていることが多い。釣り場に残される釣り糸はルアー釣りの如何に関らず鳥の足に引っかかるなどの野生生物への影響が指摘されており、ルアーの大きな釣り針は人にとっても危険なものとなりえる。またソフトプラスチックから作られるワームなどのソフトルアーからは環境ホルモンが溶出しているとの指摘もある。

経済魚としてのブラックバス
ブラックバスの害魚論が問題になっている一方、河口湖や山中湖などブラックバスを漁業指定対象魚とし、入漁料徴収の対象としている湖もある。これらの湖をはじめ、全国にはブラックバスフィッシングの愛好家を対象とするビジネスを展開する多数の事業者(貸しボート業、売店、飲食施設、宿泊施設等)があり、地域経済の中心にこの魚を置いているところも少なくない。また、ブラックバス愛好家は日本釣振興会によれば300万人に上るといわれており、少なくとも最も愛好家の多い釣りであると見て間違いないだろう。これは、ブラックバスが釣魚としては優秀であるからだ。 先の環境省による「外来生物法(主務大臣は環境および農林水産大臣)」にもとづくオオクチバスとコクチバスの特定外来生物指定は、「釣り自体やキャッチアンドリリースを規制するものではない。」との小泉純一郎内閣総理大臣と各主務大臣名での質問主意書の回答を受け、バス業界を中心とするバス擁護派は『日本における「ブラックバス及びキャッチアンドリリース」が公式に認められたこととなった』と主張している。

輸入等の禁止
環境省は、こういった事態を重く見て2005年6月より施行された「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」で、ブラックバスの一種である「オオクチバス」および「コクチバス」の輸入、飼養、運搬、移殖を、原則として禁止することになった。
因みに、採択のさいに環境省オオクチバス小グループ会合において釣り関係者、魚類学者、環境省がさらにこの問題をオオクチバス合同調査委員会を立ち上げて、指定に際して生ずる諸問題について話し合いを半年かけて進める予定であったが、小池百合子環境大臣の「鶴の一声」によって、ブラックバスの選定が決定的となったために、バス釣り関係者の強い反発を招いた。

ブラックバスの習性として、オスがメスの卵に放精後、他のオスが卵に近付くのを阻む習性があることから、体格が大きく強いオスを精子が体外に出ないようにする手術で不妊化させ、そのオスに積極的に卵の受精を妨害させようという計画もある。滋賀県水産試験場で研究されているこの方法では、体長30cmを超える大型の個体を捕獲して不妊化させることで、相当数の受精を妨害できると見ている。これにより旺盛なバスの繁殖率を低下させ、また一括駆除などと違い環境への悪影響も無いことから期待を集めている。

また、ブラックバスを普通に釣ってリリースしても、その1割は死ぬ、あるいは早死にすると言われており、結果的に釣るという行為そのものもブラックバスの増加に抑止を多少かけているとも言えることから、駆除にはより環境負荷の少ない釣りという手段が最適であり、外来生物法における防除に際してはバス愛好家への理解と協力が求められていた、と言われている。

その一方で、従来は駆逐のために捕獲後は廃棄処分されていたこれらバスを、積極的に食材として消費することで、従来は有志による捕獲作業に加え、「食べるための消費」を促進させようという運動もある。一般に清流以外の河川や沼などに住む魚は泥臭いと言われてはいるが、バスは白身で、皮に多少くせはあるもののけして不味くはない魚である(淡水魚のなかでもかなりうまいという話も)とされており、琵琶湖近辺などでは試験的にこれらバス料理を取り入れる動きも見られる。

美味さ  ★ ★ ★ ★
食べ方 ?
美味くない、普通食べない。

バス料理愛好家などからは、揚げ物(フライ)・焼き物(ソテー)・煮物・ムニエル等が推奨されている。また琵琶湖近辺には、特産の鮒寿司と同様ななれずしを作り、ビワスズキという名称で試験的に販売しているところもある。ただ淡水魚の常として寄生虫の問題が在るため、生(刺身など)で食べることには向かない。





posted by さかな博士 at 22:25 | 湖・川の魚
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